冷えと睡眠の深い関係
〜手足の冷たさが眠りを妨げる理由と、改善のヒント〜
日本人の成人の約5人に1人が「手足が冷えて眠れない」という悩みを抱えているといわれています。
睡眠の妨げになる要因としてストレスや環境の変化、病気や薬の副作用などがよく挙げられますが、実は「体温調節の乱れ」も大きな原因のひとつです。
今回は、冷えによる睡眠トラブルとその改善方法を、カイロプラクティックの視点からお伝えします。
眠りと体温のリズム
人の体温は、朝から日中にかけて上昇し、夜になると自然に下がるリズムを持っています。この「体温の変化」が眠気のスイッチとなり、深い眠りを促します。
ところが、自律神経(交感神経と副交感神経)の働きが乱れると、この体温リズムがうまく作れなくなり、夜になっても手足が冷えたままで寝つきが悪くなるのです。
手足が冷えると眠れない理由
本来、眠る前には血管が広がり、体の中心にこもった熱を手足から逃がすことで深部体温が下がり、自然に眠りに入ります。
しかし、自律神経が乱れると血管が収縮したままとなり、熱をうまく放散できません。その結果、体が冷えたままで眠れない…という状況が起こります。
冷えによる睡眠トラブルの改善法
✅寝室を温めすぎない
電気毛布や暖房で布団を温めると一時的に眠りやすくなりますが、熱がこもりすぎると深部体温が下がらず熟睡しにくくなります。タイマーで自動的に切れるようにしましょう。
✅ぬるめのお風呂や足湯
就寝前に38〜40℃のお風呂に浸かると血管が広がり、体温が自然に下がりやすくなります。熱すぎるお湯は逆効果なので注意を。
✅軽い運動を習慣に
運動不足は自律神経を乱し、体温調整を妨げます。夕方の軽いウォーキングやストレッチが効果的です。
✅食生活を整える
冷たい飲み物や甘いものが多い「陰性タイプ」は体を冷やしがち。逆に動物性食品が多い「陽性タイプ」は血管が収縮しやすくなります。自分の傾向に合わせて食事のバランスを見直しましょう。
カイロプラクティックで自律神経を整える
カイロプラクティックは、背骨や骨盤の歪みを調整し、神経の流れを回復させることで自律神経のバランスを整えます。
✅夜になると副交感神経がしっかり働き、リラックスモードに切り替わる
✅血流が改善され、手足までしっかり血液が行き渡る
✅体温が自然に下がり、眠りに入りやすくなる
このようなプロセスによって、冷えによる睡眠トラブルを根本からサポートします。
まとめ
✅冷えは「ただの不快感」ではなく、睡眠の質を下げる大きな要因
✅自律神経の乱れが体温調節を妨げ、冷えと不眠を引き起こす
✅カイロプラクティックで神経の流れを整えることで、血流改善と安眠につながる
「手足が冷たくて眠れない」という悩みを抱えている方は、生活習慣の工夫に加えて、背骨や神経のケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。冷えに負けない体をつくり、質の高い眠りを手に入れましょう。