顎関節が原因で起こる頭痛、噛みしめ癖や歯ぎしりが生む“見落とされがちな頭痛”とは?
頭全体がギューっと締め付けられるような頭痛。特にこめかみや耳の前あたりが重く、仕事に集中できない。薬を飲むと少しは楽になるけれど、また同じような痛みが出てくる。
こうした頭痛の背景に、実は 顎関節の問題 が隠れていることがあります。
顎関節は、耳のすぐ前にある小さな関節ですが、咀嚼だけでなく頭部・首・全身のバランスとも密接に関わっています。この関節にトラブルが生じると、周囲の筋肉や神経が緊張し、その緊張が頭部全体へ広がって頭痛を引き起こすことがあります。
顎関節が原因の頭痛で特に多いのが、
・歯ぎしり
・食いしばり
・かみ合わせの不良
・日中の無意識な噛みしめ
などが習慣化しているケースです。
寝ている間に歯ぎしりをしている人は朝起きた時に顎やこめかみに違和感を感じやすく、気付かないうちに顎まわりの筋肉を長時間酷使してしまいます。また、仕事中の集中時やストレスを感じている時に歯を強く噛みしめるクセがある人も、顎関節に大きな負担をかけています。
顎の筋肉に過度な緊張が続くと、その緊張は顎周辺だけでは収まりません。首の筋肉、肩の筋肉へと連鎖し、頭部の血流や神経の働きが乱れることで、さらに頭痛を悪化させてしまいます。
つまり、顎関節トラブルがきっかけとなり、首・肩・頭部まで緊張が広がり、全身のバランスが崩れて頭痛へ発展してしまうのです。
顎が原因の頭痛は、一般的な片頭痛や緊張型頭痛とは異なる特徴があり、特に以下のような症状がある場合は注意が必要です。
・こめかみが痛む、重い
・耳の前あたりや頬骨のあたりがだるい
・口を開けるとカクッと音がする
・朝起きると顎が疲れている
・頭痛と肩こりが同時に起きる
これらはすべて顎関節由来の頭痛でよく見られるサインです。
では、顎関節の問題に対してどのようにアプローチしていくのでしょうか。
実は、顎関節だけに施術を行っても改善しないケースが少なくありません。
なぜなら、顎関節と最も深く関わっているのが 上部頚椎(首の一番上の骨) だからです。
顎関節に問題があると、その周辺の筋肉を支配している神経や、頭部を支える頚椎にまで負担が広がります。そのため、顎関節だけを直接施術するよりも、まず上部頚椎の状態を整えることで、顎の動きや緊張が自然と改善するケースが多くあります。
臨床では、脊柱全体をアジャストメントした後に再度顎関節の動きや可動域を確認します。そこで少しでも改善が見られる場合、むやみに顎関節へ触れすぎることは逆効果になることもあり、必要以上のアプローチは避けるべきです。
体全体のバランスが整えば、顎関節も自然と安定し、頭痛の改善へとつながっていきます。
顎が原因の頭痛は、薬だけではなかなか根本的には改善しません。
「頭痛の原因がまさか顎だとは思わなかった」
という方も非常に多く、正確な評価と適切なアプローチが必要です。
こめかみの痛み、噛みしめ癖、朝の顎のだるさ、頭全体の締め付け感など、思い当たる症状がある方は、一度顎関節と頚椎の状態をチェックしてみてください。
原因がわかれば、改善への道が大きく開けていきます。
細井カイロプラクティックは埼玉県さいたま市大宮区、浦和区の方からたくさんの喜びの声をいただいております。
整体などで良くならなかった方も数多くご来院いただいております。

月経前〜月経中の頭痛の本当の原因は?神経の乱れに着目した根本改善の考え方