原因不明のめまい

立っていられないほどの症状が改善

カテゴリ: その他の症状でお悩みの方

80代女性

来院に至った経緯

元々腰部脊柱管狭窄症の症状で間欠性破行(10分歩くと座って休まないと歩行ができない)、腰部から左下肢にかけての疼痛に悩まされて、これ以上悪化して歩けなくなったらどうしようという恐怖感。日課の散歩ができずに体を動かすことも減っていき毎日の生活に活力を見出せずにいた。整形外科を受診したところ観血的治療はせずに服薬で保存療法で様子を見ていこうとの事。しかし改善せずにいたところ、当院のチラシを見て来院。ケアを開始して10ヶ月経過した段階で1時間の歩行でも破行が出ること無くなった。ペインスケール(NRS)も来院当初と比較すると10→3へと改善していた。狭窄症のケアということで来院していたが、最近めまいがするとの事で来院された際に眼振が確認され、強いめまいを感じるとの事だったのでその日はケアをせずに医療機関の受診を勧めた。症状としては目の焦点が合わないようなめまい感。立っているのが困難というのが主症状。耳鼻科を受診したが検査では異常は見つからず薬を処方され服用したが改善せず。続いて脳神経外科にてMRI検査を行ったが異常は見られなかった。

医療機関にて異常は確認できず、徒手検査においても陽性反応が見られなかったためカイロプラクティックケアを実施することにした。

初診の状態

  • 01

    頸肩部筋群緊張

  • 02

    腰部起立筋緊張

  • 03

    左短下肢

  • 04

    後頭骨~C2にかけて浮腫感

経過と内容

1回目のアジャストメント後には頚肩部の緊張は少し緩和。仙腸関節の浮腫感は残存。
4回目のアジャストメント時にはめまいは大分なくなってきたとの事。しかしながらアトラス付近の浮腫、ブレイクは見られたのでケアは継続。
6回目のアジャストメントで浮腫、ブレイクは無くなった。本人の自覚症状も無くなった。
本人はカイロプラクティックケアの重要性に気付いているのでその後もカイロプラクティックケアは継続中。

考察

一般的な治療法としは、まず内耳の状態の検査を行う。 内耳に問題が無ければ、内耳の余分な水分を減らす利尿薬、神経の炎症を抑えるステロイド、抗不安薬などのお薬が処方される。しかしながら投薬によるめまいの治療は一時的に症状は緩和されても、根本的な改善には至らない。

カイロプラクティックでは副交感神経、交感神経のどちらかに絞ってアプローチしていくが、当該患者については体表温度検査、レントゲン評価、視診、静的触診、動的触診をした結果副交感神経に絞ってアプローチすることにした。

脳から出る末梢神経は12種類存在しており、脳から頭や頚部のさまざまな部位へ伸びている。

この中で内耳神経と呼ばれ平衡感覚を支配しているものが第8脳神経となる。 これらの副交感神経支配の神経伝達に異常が生じることで、めまいの原因となると推測する。
例えば内耳にある三半規管の中はリンパ液という液体で満たされ、体の動きにあわせたリンパ液の流れから体の位置情報を把握し、体が動くとリンパ液も一緒に動き、体がどの方向に動いたか三半規管の神経が察知する。

三半規管でキャッチした情報はまず神経を通って脳へと伝えられ、視覚からの位置情報、筋肉や関節で感じる感覚も神経を通って脳へと伝えられ、それらの情報を統合し脳はもっとも適切な運動や姿勢をとるよう指示して平衡感覚をコントロールする。 この仕組みによって平衡バランスが保たれる事となる。

しかしこの平衡バランスの仕組みのどこかに障害が生じたとき、めまいが起こると考える。
特にサブラクセーションによって自律神経が乱れた場合、 交感神経と副交感神経のスイッチのオンとオフがうまくできなくなり、三半規管の中のリンパ液が必要以上に生産され、吸収が追いつかなくなる。 するとリンパ液が増加し、リンパ液が溜まる部分がむくんでいる状態となる。

その結果、体が動いていないのにリンパ液が動いてしまい “体が動いている” と勘違いし、めまいのような症状が現れる。

当該患者については副交感神経であるC1,仙骨にアプローチしサブラクセーションを取り除けた為、浮腫の消失、制限関節の解放、体表温度の正常化(ブレイクの消失)が起こり、三半規管内のリンパ液量が正常になり症状の改善に至ったと考える。

細井 康隆

執筆者

細井 康隆

埼玉県さいたま市出身。2011年にスポーツトレーナーとメディカルトレーナーの資格を取得後、2014年に国家資格の柔道整復師資格を取得。接骨院・整体院での臨床と経営経験から多くのセミナー講師を務め、その参加人数は延べ2,000人以上を数える。その後カイロプラクティックと出会い、日本カイロプラクティックのパイオニアである塩川満章D.C.と塩川雅士D.C.が主宰である塩川スクールで学ぶ。2025年に卒業し、埼玉県さいたま市大宮区にて細井カイロプラクティックを開業。現在は本物の技術を提供するカイロプラクターとして、臨床で多くの患者様と真摯に向き合い施術を行う傍ら、塩川スクールでインストラクターとして後進の指導を行っている。

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