人間の体には全部で206個の骨がありますが、そのうち片足だけで26個もの骨が存在しています。さらに、親指の付け根にある小さな種子骨まで含めると、片足で28個、両足合わせて56個。
つまり、人間の骨の4分の1が“足”に集中しているということになります。
この事実について、かのレオナルド・ダ・ヴィンチはこう語っています。
「足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である。」
それほどまでに、足は精密かつ繊細な構造を持ち、重要な働きを担っているのです。
では、なぜここまで多くの骨が足に集中しているのでしょうか?
その理由は、人類が二足歩行へと進化したことにあります。かつて四足歩行だった人類の祖先は、二本の足で体を支え、動かすために骨格構造を進化させました。その過程で、足裏にはアーチ(=土踏まず)が形成され、靭帯や筋肉で補強される構造になったのです。
この足裏のアーチ構造は、地面からの衝撃を吸収する“クッション”のような役割を果たします。実はこのアーチ、人間にしか存在しません。類人猿であるサルにも足裏のアーチはなく、まさに人間だけが持つ“進化の証”でもあります。
それだけに、足というのは常に負担がかかりやすく、不調も起こりやすい部位です。
しかし――
足のトラブルの多くは、実は足そのものに原因があるわけではありません。
足に負担をかけている“他の場所”に問題があることが非常に多いのです。
たとえば、骨盤や背骨のゆがみによって左右の脚の長さに差が生じると、一方の足ばかりに負荷がかかるようになります。その状態が続けば、足首や膝、股関節などに無理がかかり、やがて痛みやケガとして表面化します。足のアーチが崩れる、捻挫を繰り返すといった症状も、こうした全身のバランスの乱れから起こるケースが少なくありません。
ここで大切なのは、足の形や局所的な痛みだけに注目するのではなく、その問題が生じた“本当の原因”を見極めることです。
カイロプラクティックでは、足のトラブルを神経と骨格のバランスの乱れとしてとらえ、特に骨盤や背骨から出る神経の働きに注目します。
なぜなら、足の筋肉や関節の動きには、これらの神経が深く関係しているからです。
脳と体は神経を通して絶えず情報をやり取りしており、この流れがスムーズであれば、仮に足にトラブルがあっても体は本来の「治す力」で自然に回復していくようにプログラムされています。
私たちの体には、生まれながらにして“健康になろうとする力”が備わっているのです。
足の症状がなかなか改善しない場合、その背景には、神経の流れが滞っている可能性があります。
その状態では、体が損傷箇所を正しく認識できず、適切な修復指令も出せないため、慢性的な不調につながってしまいます。
カイロプラクティックケアでは、体の内側にある根本原因を探り、神経機能と体全体のバランスを整えることで、足の不調にもアプローチしていきます。
足の痛みや違和感に悩まされている方は、ぜひ一度、体全体のつながりに目を向けてみてください。
本来の健やかな毎日を取り戻すための第一歩は、“足”だけではなく“体全体”から見直すことにあるのです。
カイロプラクティックケアで足首の問題の根本原因を解消し、快適な毎日を過ごしましょう!