更年期になると、卵巣から分泌される女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の量が急激に減少します。ところが、脳はホルモンが不足している状態を「異常」と判断し、「女性ホルモンを出せ」と命令を出し続けてしまいます。
この命令が続くことで神経が過敏になり、交感神経が常に優位に働き、体が休まることができなくなります。
その結果、以下のような不調があらわれます。
- 筋肉の緊張:肩こり、腰痛、背中の痛み、慢性疲労
- 心拍数の上昇:動悸、血圧の上昇
- 消化器の低下:消化不良、胃の不快感
- 汗腺の過活動:ホットフラッシュ(大量の汗)
- 血管収縮:血流低下、冷え、疲労感
- 興奮状態の継続:イライラ、気持ちが落ち着かない
このように、交感神経が過剰に働くことで体にさまざまなサインが現れるのです。
本来であれば、脳と神経と体の連携が正常であれば、どんな環境の変化が起きても脳がそれを瞬時に感知し、適切な対応ができます。しかし、神経の伝達に不具合(サブラクセーション)があると、脳が正確な情報を受け取れず、結果として不調が続いてしまうのです。
ここで鍵となるのが、「交感神経」と「副交感神経」のバランスです。
- 交感神経:体を活動的に保つ働き(元気・やる気・集中)
- 副交感神経:体をリラックス状態に導く働き(休息・回復・睡眠)
この2つの神経が交互に働くことで、体と心のリズムは保たれています。どちらかに偏った状態が長く続けば、自律神経のバランスは乱れ、体調を崩してしまいます。
そして、この神経バランスを保つために欠かせないのが「脳」と「神経のつながり」です。神経を通じて体の情報が脳に届き、脳が正確に把握し、的確に対応する——このサイクルがうまくいっていれば、体は自然と環境に適応できるのです。
ところが、サブラクセーション(神経伝達の不具合)があるとこの情報伝達に障害が起こり、更年期障害の根本原因となる“環境への不適応”が生じてしまうのです。
更年期は人生の折り返し地点。不調を「年齢のせい」とあきらめるのではなく、これからの人生をもっと楽しむために、自律神経のバランスを整えることが大切です。
カイロプラクティック・ケアによって神経の流れを整え、心も体も前向きに。自分らしく健やかな毎日を取り戻しましょう!