人間の手や手首には、非常に精巧で優れた関節が備わっています。上下左右、さらには円を描くような動きまで、他の関節と比較しても非常に柔軟に動かすことが可能です。人の身体には全部で206個の骨がありますが、手だけで片手に27個、両手で合計54個の骨が存在します。つまり、体全体の約4分の1の骨が手に集中しているのです。
人類が二足歩行を始めたことで、手を自由に使うことができるようになりました。その結果、脳の機能は他の動物とは比較にならないほど発達しました。言い換えれば、「人間は手によって進化した」と言っても過言ではありません。
人間の手には、運動機能と感覚機能という2つの大きな働きがあります。物をつかむ、押す、引く、投げるといった運動機能と、触覚・痛覚・温度感覚といった感覚機能が、それぞれ高い精度で備わっているのです。
つまり、手を動かすという行為は、感覚を通して脳に情報を送り、脳がそれを処理して指令を出すというサイクルで成り立っています。私たちは無意識のうちに、手の動きを通して脳を活性化させているのです。握手をする、文字を書く、絵を描く、道具を扱う――こうした複雑な動きは、手の高度な運動機能と感覚機能によって可能になっています。
手は「外部の脳」とも言われるほど、脳と密接に関係しています。そのため、手や手首の機能を保つことは、脳の活性にもつながるのです。逆に、手や手首にトラブルが起きるということは、脳の働きにも影響を及ぼす可能性があるのです。
実際、手や手首に痛みがあるからといって、その部位そのものに原因があるとは限りません。「冷やしても治らない」「マッサージしても変わらない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
それは、痛みの原因が神経の働きにあるからです。手や手首は神経を介して脳とつながっており、脳は体の状態を常に把握しています。そして、過度な負担がかかっている部位には
「痛み」というシグナルを送り、使用を控えるように促しているのです。
重要なのは、手の使い方や冷却といった表面的な対処法だけでなく、根本的な原因に目を向けることです。カイロプラクティックでは、手や手首に関係する神経が首や背骨から出ている点に注目し、そこにアプローチしていきます。神経の伝達が正しく行われていれば、自然と回復するように私たちの体は設計されているのです。
それがうまく機能していないということは、神経の流れが妨げられ、脳が手や手首の状態を正しく把握できていない状態なのです。
本来、人間の体には自ら健康を取り戻す力が備わっており、問題が改善しないのはその力が発揮されていないだけなのです。
カイロプラクティック・ケアによって神経の流れを整え、手や手首の不調の根本原因にアプローチしましょう。
自然な治癒力を引き出し、快適な毎日を取り戻す第一歩を、今ここから始めてみませんか?