肩関節に不調がある場合、「とにかく安静に」と言われることが多いですが、実際には背骨など体の中心に問題があり、それが肩の痛みとして現れているケースが多く見られます。そのため、できるだけ早い段階でカイロプラクティック・ケアを受けることが重要です。
肩関節というと、腕のつけ根部分だけの問題と思われがちですが、実は肩の動きには体の前面にある鎖骨の中央部から、背面にある肩甲骨までが関与しています。そして鎖骨や肩甲骨は、背骨と非常に密接に関係しているため、肩関節も背骨の状態と大きく関わっていると言えます。
ここで重要なのは、痛みが出ている肩だけに注目するのではなく、「なぜ可動域が低下したのか」という根本原因に目を向けることです。カイロプラクティックでは、肩関節の問題は頚椎や胸椎から出ている神経に起因することが多いと考えます。これらの神経は、肩関節の動きや感覚をコントロールしているためです。
私たちの体は、本来、損傷があっても自然と治癒できる仕組みを備えています。神経の流れが正常であれば、その働きがしっかり機能し、身体は自分で回復できるように設計されています。肩関節の動きがなかなか改善しないのは、肩に関わる神経の伝達がうまくいっておらず、修復の指令が脳から届いていない状態だからなのです。
背骨の役割には、「身体を支える」「身体を動かす」「神経を守る」という3つがあります。この中でも最も重要なのは「神経を守ること」です。なぜなら、人は神経の流れなしでは生命を維持できないからです。背骨の安定によって神経がしっかり保護されることで、支える・動かすといった他の働きも安定し、結果的に肩にかかる負担も軽減されます。
カイロプラクティックでは、神経の通り道を整え、体が本来持っている「治る力」を最大限に引き出すことを目的としています。神経の流れが整えば、肩の状態を脳が正しく把握でき、適切な修復反応を起こすことができるのです。
肩の不調に対しては、表面的なアプローチだけでなく、神経の働きと背骨のバランスを整えることが根本改善への近道です。カイロプラクティック・ケアを通して、日常生活の中で身体の回復力を引き出し、肩の問題をしっかり改善していきましょう。