通常、閉経を迎えて数年が経過すると、卵巣から分泌される女性ホルモンの量は激減します。特にエストロゲンは40%程度にまで減少し、プロゲステロンに至ってはほぼ0%にまで低下します。つまり、更年期以降、卵巣からはこれらのホルモンがほとんど分泌されなくなるのです。
エストロゲンには「妊娠の準備を整える」ことや「女性らしい身体を保つ」働きがあり、このホルモンが減少すると妊娠しにくくなったり、体型が変化したりといった影響が出やすくなります。プロゲステロンには「妊娠を維持する」働きに加え、体温中枢に作用して基礎体温を上げる役割もありますが、加齢とともに分泌は急激に低下し、それに伴って体温も下がっていきます。
それにもかかわらず、更年期に見られる「ほてり」「のぼせ」「発汗」などのホットフラッシュ症状はなぜ起こるのでしょうか?実は、この症状の背後にあるのが“脳と自律神経”の連携の乱れです。
本来、女性ホルモンの分泌は脳が体の状態を把握し、子宮や卵巣へ正確に指令を出すことで保たれています。しかし、脳と子宮・卵巣をつなぐ神経に問題(サブラクセーション)があると、脳は正確な情報を受け取れず、ホルモンの分泌を適切にコントロールすることができなくなります。
また、ホットフラッシュで特徴的な「ほてり」「のぼせ」「発汗」は、体温調節がうまく機能していないサインです。体温調節は血管の拡張・収縮によって行われ、この血管の働きを支配しているのが自律神経です。
つまり、ホットフラッシュの根本的な原因は、自律神経のバランスが乱れ、『環境にうまく適応できなくなっている状態』にあるのです。
とくに交感神経が過剰に働き続けていると、汗腺が過度に刺激されて大量の発汗が起こります。さらに、更年期によってプロゲステロンがほとんど分泌されていない状態で発汗が続けば、体温は急激に低下します。すると脳は体温を保とうと働き、結果として「ほてり」や「のぼせ」が起こるというわけです。
こうした自律神経の乱れに対して、カイロプラクティック・ケアは脳と体をつなぐ神経の流れを整え、自律神経のバランスを正常に導くサポートを行います。神経の流れが整えば、更年期でホルモンの分泌が著しく減少していても、脳は体の状態を正確に把握し、自然に適応しようとしてくれます。
更年期は「終わり」ではなく、人生の新たなスタート地点です。ホットフラッシュを「我慢するもの」として受け入れるのではなく、自律神経を整えることで快適な毎日を取り戻すことができるのです。
カイロプラクティック・ケアで自分の身体に目を向け、自然な力で更年期を乗り越えましょう。そして、自分らしく人生を楽しむための新しい一歩を踏み出してみませんか?