体の健康を維持するために必要な情報は、神経を通じて脳へと伝えられています。
そして脳は、その情報をもとに体の状態を把握し、適切な指令を出してバランスを保とうとします。
しかし、神経の流れが何らかの原因で妨げられてしまうと、正しい情報が脳に届かなくなります。
これはちょうど、ラジオのチューニングが合っていない状態で音楽を聴いているようなもの。
そのまま放置されると、脳は常に過剰な刺激を受け続けることになり、やがてこれがチック症の発症と関係してくるのです。
近年の研究では、チック症の原因のひとつに、脳内の神経伝達物質の異常が関与していることが明らかになってきました。
神経伝達物質は、脳や体の間で情報をやり取りするための重要な役割を担っています。
神経同士がつながっているシナプスと呼ばれる部分では、アセチルコリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンといった物質が、まるでメッセンジャーのように情報を伝え合っています。
そしてこれらの伝達物質は、自律神経とも密接に関係しているのです。
なかでも、ドーパミンは“快感ホルモン”と呼ばれ、子どもの頃には特に多く分泌され、笑いや楽しさを感じやすくなっています。
同時にドーパミンは、体の動きをスムーズにコントロールするための大切な役割も担っているのです。
中高年になると動きが鈍くなりやすいのも、ドーパミンの分泌量が減少することが一因とされています。
ところが、脳と体をつなぐ神経のサイクルに問題があると、ドーパミンの分泌バランスが崩れてしまいます。
するとドーパミンが過剰に分泌され、感情や運動のコントロールがうまくいかなくなり、チック症状として現れてしまうのです。
しかし、カイロプラクティック・ケアによって神経の流れが整っていれば、脳は体の状態を正確に把握し、必要な神経伝達物質を適切に分泌することが可能になります。
そうなれば、たとえ生活習慣や環境が変化しても、脳はその状況に応じた判断と反応をすばやく行うことができます。
だからこそ、神経の流れを整えることは、体の健康を維持するために欠かせないポイントなのです。
そもそも、チック症は体のバランスが崩れていることを知らせてくれる大切なサインとも言えます。
このサインをごまかすのではなく、体の内側と正面から向き合うことが本当の改善につながります。
カイロプラクティック・ケアによって神経の流れを整え、チック症の根本原因を取り除き、子どもたちが本来の元気と落ち着きを取り戻せる毎日を目指していきましょう。