カイロプラクティックでは、アトピー性皮膚炎の状態を「体の異常を知らせてくれる大切なシグナル」として捉えています。
私たちの体は、司令塔である脳と、全身に張り巡らされた神経によってコントロールされています。その中でも重要なのが自律神経です。
自律神経とは、生命を維持するために体のあらゆる働きをコントロールしている神経のことで、自分の意思とは関係なく、無意識に24時間働き続けてくれている頼れる存在です。
では、なぜそんな大切な自律神経が乱れてしまうのでしょうか?
ここでポイントになるのが、交感神経と副交感神経のバランスです。
交感神経は、体を活動的にする神経で、「元気はつらつ」「やる気満々」といった状態を作り出します。
一方、副交感神経は、体を休ませる働きがあり、「ゆったり気分」「のびのびリラックス」した状態を作ります。
この2つのバランスを保つためには、体の状態や外の環境を正しく把握することが必要で、その役割を担うのが“脳”です。
神経を通じて様々な情報が脳に伝えられ、脳が状況を判断して対処してくれています。
しかし、神経の流れが妨げられる(サブラクセーション)と、情報が正確に脳へ届かなくなり、適切な対処ができない状態になってしまいます。
その結果、自律神経のバランスが乱れてしまうのです。
副交感神経が優位になると、免疫細胞である白血球の中のリンパ球が増加します。リンパ球は、体内に入ってきた異物を攻撃する働きを持ちます。
しかし、副交感神経が過剰に優位になるとリンパ球が増えすぎ、わずかな刺激にも敏感に反応してしまい、アレルギー反応が強く出てしまうのです。これが、アトピー性皮膚炎の原因になります。
また、副交感神経が優位になりすぎると血管が拡張し、血流が悪くなることで、老廃物の排出機能が低下します。
その結果、体内の毒素を皮膚から排出しようとする反応として、アトピー性皮膚炎が現れることもあります。
逆に、交感神経が過剰になると、白血球の顆粒球が増加します。顆粒球は、細菌を退治するために必要な活性酸素を発生させますが、過剰になると皮膚の乾燥や炎症、傷の治りにくさなどを引き起こす原因になります。
このように、アトピー性皮膚炎は自律神経のバランスの乱れによって引き起こされていると考えられます。
自律神経のバランスが整っていれば、過剰なアレルギー反応も起こらず、ストレスへの対応力や体の排毒機能も保たれます。
つまり、アトピー性皮膚炎は、自律神経のバランスが乱れていることを知らせてくれる体からの大切なサインなのです。
そのサインを薬でただ抑えるのではなく、体の内側としっかり向き合うことが大切です。
カイロプラクティック・ケアで、神経の流れを整えることでアトピー性皮膚炎の根本原因にアプローチし、健康な身体を取り戻しましょう!